新潟・福島・群馬・栃木の4 県にまたがって広がる「尾瀬国立公園」。新潟県側から尾瀬へと続くルートの出発点が、ここ魚沼市です。通称「魚沼から行く尾瀬ルート」と呼ばれるこの経路は、例年6月1日に開通。そのルートの魅力、さらに尾瀬国立公園のみどころ、楽しみ方をご紹介します!
目次
- 尾瀬はどんなところ?
- 交通手段は?魚沼市からのアクセス方法について
- 「魚沼から行く尾瀬ルート」の魅力はココだ!
- 四季ごとに魅力満載!尾瀬に咲く季節の草花
- 初めての方にもおすすめ!ネイチャーガイドと楽しむ尾瀬
- 装備は?持ち物は?尾瀬ハイキングに関するよくある質問
- 尾瀬へのアクセスにも便利!魚沼で温泉も満喫!
- まとめ
【注意点】
2024(令和6年)シーズンの最新情報(尾瀬までの道路開通予定・山小屋営業予定等)に関して、こちら(尾瀬保護財団ホームページ)をご確認ください。
尾瀬はどんなところ?
尾瀬は、新潟県魚沼市・福島県檜枝岐村・群馬県片品村・栃木県日光市の4県にまたがって広がる国立公園です。
大きくは2つのエリアに分けられます。ひとつはせき止められた川が湖のような景色をつくる「尾瀬沼」エリア。東北以北最高峰の雄大な燧ケ岳(ひうちがたけ)が望めます。初夏にはフワフワと風に揺れるワタスゲ、黄色が鮮やかなニッコウキスゲの群生が訪れる人を出迎えます。魚沼市から船とバスで日帰りでも行けるエリアです。
そしてもうひとつは、本州最大級の湿原のある「尾瀬ヶ原」エリア。春には歌でも有名な尾瀬の代名詞〝ミズバショウ〟が広がります。広大な湿原、美しい山々の景色は息をのむ美しさです。
※令和6年8月4日(日曜日)より、三条の滝園地について、展望台の改修工事を行うため、通行止めが実施されます。詳細はこちら(福島県ホームページ)
周囲を山々に囲まれた尾瀬の湿原。まるでリレーをしているかのように、四季ごとに次から次へと多彩な花々彩る景色。それはまさしく、〝天空の楽園〟と呼ばれるにふさわしいパノラマです。
一度訪れたら、その美しい自然〝尾瀬〟のとりこになること間違いなしです!
交通手段は?魚沼市からのアクセス方法
魚沼市から尾瀬へ向かうには、大きく分けて2つの方法があります。
パターン1:道中も魅力がいっぱい!船とバスを使う「魚沼から行く尾瀬ルート」
魚沼から尾瀬へ向かう方法のおすすめは、なんといっても “船とバス” を使って尾瀬へ向かう「魚沼から行く尾瀬ルート」です。魚沼市側からはJR浦佐駅を起点とし、路線バスで「奥只見ダム」へ。そこから巨大な人造湖「奥只見湖」を船で渡り、その後「バス」に乗り換えて尾瀬・沼山峠へと向かいます。
車窓からの景色をゆっくりと楽しむことができ、道中の運転の心配が少ない方法です。
※魚沼から行く尾瀬ルートは事前予約が必要です。時刻表・予約方法など詳しくはこちら
パターン2:国道352号を使い、車やバイクなどで向かう方法
もう一方の手段は、魚沼市から尾瀬方面へと続く国道352号。この道路を使うと、自家用車またはバイクでも向かうことができます。通行できるのは、 御池(みいけ)駐車場まで。そこからは、シャトルバスに乗り換えて沼山峠まで移動します。
ただし、国道352号は冬期通行止めがあるため、通行できる期間は例年6月下旬~11月上旬ごろまでです。
最新の道路情報はこちらでチェックしてください▶魚沼市内の交通情報
さらに途中車幅が狭い場所もありますので運転には十分ご注意を!
各アクセス方法についての詳細はこちら
魚沼から行く尾瀬ルートの魅力を探る!
道中の景色も楽しめることで人気の「魚沼から行く尾瀬ルート」とは、どのようなコースなのでしょうか。
この経路の特徴はなんといっても、魚沼の山奥に広がる「広大な秘境の絶景」。そして途中には、雄大な湖を船で渡ることで感じられる爽快感。ただ尾瀬へ向かう道というだけではなく、その道中も楽しめる魅力満載な秘境ルートとして人気です。
1.尾瀬への入り口にふさわしい!歴史を感じる「奥只見シルバーライン」
JR浦佐駅から奥只見ダムへ向かう道中にあるトンネル道路。「魚沼から行く尾瀬ルート」の入口ともいえる道です。トンネルはあわせると約18kmにもなります。元々は、奥只見ダム建設用の資材を運ぶために作られた道でした。トンネル内の一部ではごつごつとした素掘りの壁面が残り、今でも建設当時の痕跡が伝わってくる歴史を感じられるのが見どころです!
2.2,000m 級の山々に囲まれる。絶景を眺めながらの船旅「奥只見湖」
奥只見シルバーラインを抜けると、到着するのが奥只見船着き場。ここからは船での移動です。奥只見湖は1960 年に完成した巨大な人造湖。貯水量は約6 億㎥と日本最大級。湖上から荒沢岳や燧ケ岳(ひうちがたけ)も望めます。
湖面に映り込む姿はまるでフィヨルドのような景色!この壮大な大自然の絶景が見られるのがこのルートの一番の魅力です。尾瀬への期待感も膨らみます。
3.バスから眺めるブナの原生林。驚きの秘境道路「国道352 号」
尾瀬口船着き場から沼山峠までは、秘境道路国道352号をバスに乗って移動します。車窓には日本百名山の平ヶ岳や、眼下に広がる広大なブナの原生林。さらに時期になると蕎麦畑の美しい花を楽しみながらのバス旅です。
沼山峠でバスを下車したら、さぁ尾瀬ハイキングへ出発です!
道中も魅力がいっぱい!魚沼から行く尾瀬ルートについての詳細はこちら
四季ごとに魅力満載!尾瀬に咲く季節の草花
高山植物の宝庫としても有名な尾瀬。春夏秋、それぞれにどのような花が見られるのでしょうか。沼山峠~尾瀬沼日帰りハイキングの際に比較的見られることが多い植物を一部ご紹介します!
春の尾瀬に咲く草花
名曲「夏の思い出」でも歌われた尾瀬を代表する花「ミズバショウ」が咲く季節。雪解け後の湿原を彩る「リュウキンカ」なども。
夏の尾瀬に咲く草花
尾瀬沼の大江湿原では、一面に咲く「ワタスゲ」や「ニッコウキスゲ」など鮮やかな花々が咲きそろう時期です。
秋の尾瀬に咲く草花
尾瀬にシーズンの終わりを告げる最終ランナー「エゾリンドウ」が咲き、湿原一体も黄金色に代わる季節です。
尾瀬に咲く草花をより詳しくはこちら
最新の尾瀬情報はこちら(引用:尾瀬保護財団公式ホームページ)
初めての方にもおすすめ!ネイチャーガイドと行く尾瀬
尾瀬を知り尽くした達人!ネイチャーガイドと一緒に尾瀬を歩いてみませんか。初めての方にはもちろん、何度か訪れている方にも新しい発見や、楽しみ方が増えること間違いなし!
尾瀬ネイチャーガイドとは?
尾瀬国立公園の利用者に安全で快適、そして質の高い自然体験を提供するために、ガイド技術と非常時の救急対応、尾瀬と周辺地域の豊富な知識を備えたスペシャリスト。
魚沼市のガイド団体「奥只見郷ネイチャーガイド」に所属し、尾瀬認定ガイド資格を保有したガイドがご案内しています。
【募集型企画旅行】尾瀬の自然を贅沢に味わう 少人数限定ツアー
植物をはじめ尾瀬の歴史や撮影ポイントなど、尾瀬を知り尽くしたガイドがご案内する少人数限定ツアー。初めての方はもちろん、何度か訪れたことがある方も新たな尾瀬の魅力を知ることができるはず。より一段と深い尾瀬の魅力を探索しにガイドと一緒に出かけましょう。
尾瀬の自然を贅沢に味わう少人数限定ツアーの詳細はこちら
他にも、個人や団体でのガイド手配も可能です。詳細はこちら
装備は?持ち物は?尾瀬ハイキングに関するよくある質問
Q:尾瀬の気温はどの程度ですか?服装は?
尾瀬は標高1,000M超の山岳地帯です。平地と比較して気温が10~15度低いと想像してください。6月初旬・9月後半でも最低気温が零下の日もありますし、真夏でも長袖・長ズボンの持参をおすすめします。さらに盛夏は日差しがとても強いので帽子が必須アイテムです。
Q:当日現地の天気予報が「晴れ」です。雨具は不要ですよね?
突然の天候悪化に備え、雨具は必須です。簡易的なものだと風により雨が吹き込んでしまうため、両手が使える上下セパレートタイプのものをおすすめします。
Q:靴はスニーカーでも歩けますか?
木道が整備されている部分も多く、スニーカーで歩けないことはありません。しかし濡れた木道は滑りやすく大変危険です。また、木道が整備されていない場所もありますので、山用の「トレッキングシューズ」などが理想です。
Q:日帰りでも行けますか?
尾瀬の中で過ごせる時間が少なくなってしまいますが、計画的に歩行時間を練っていくことで、日帰りでもお楽しみいただくことは可能です。そしてさらに、魚沼市内の温泉地に前後泊することで、ゆっくりと移動の疲れをいやしてから出発または、お帰りいただくことができます。ご自身の体力にあわせた計画をおすすめいたします。
魚沼から行く尾瀬ルート日帰りコースをレポート!詳細はこちら
Q:尾瀬では食べ物を購入できるの?
尾瀬には売店や食事処がいつくかあります。ですが、万が一売り切れやお休みの時の場合もあるので、最低限の食べ物飲み物は持参しましょう。
※魚沼市内のお弁当屋「おおもも」。作家開高健リクエストが発祥の山菜焼飯【開高めし弁当】。おおもも詳細はこちら(※要事前予約です)
尾瀬へのアクセスにも便利!魚沼で温泉も満喫!
魚沼から行く尾瀬ルートは高低差が少なく、日帰りでハイキングを楽しむことも可能です。いくつもの温泉地がある魚沼市は、疲れをいやすための前後泊地として最適!さらに、各温泉地は魚沼から行く尾瀬ルートのバス停車地にもなっています。
尾瀬ハイキングの前後に楽しみたい、魚沼市内温泉地をご紹介します。
1.大湯温泉
西暦718年に行基(飛鳥時代から奈良時代にかけて活動した日本の仏教僧)により開湯。戦国時代に多くの武将から愛された魚沼を代表する温泉地です。
効能:五十肩、冷え性(冷え症)、関節のこわばり、関節痛など
<魚沼から行く尾瀬ルートへのアクセス>南越後観光バス・大湯温泉バス停(または大湯温泉スキー場前バス停)をご利用ください。
大湯温泉の宿泊施設詳細はこちら
2.栃尾又温泉
世界的にも数少ないラジウム泉。開湯は奈良時代とその歴史も古いです。
ぬるい湯になるべく長く浸かる入浴法「長湯」を伝承しており、その効果は免疫力や自然治癒力に良い影響を与えると云われています。体の芯まで温めることができるため、子宝の湯としても有名です。
効能:筋肉又は関節の慢性的な痛み又はこわばり 動脈硬化症、痛風、胆石症、慢性胆 のう炎、慢性婦人病、慢性皮膚病
<魚沼から行く尾瀬ルートへのアクセス>南越後観光バス・栃尾又温泉バス停をご利用ください。但し、JR浦佐駅7時45分発奥只見ダム行は停車しません。最寄りの大湯温泉スキー場前バス停をご利用ください(栃尾又温泉から徒歩約12分)。
栃尾又温泉の宿泊施設詳細はこちら
3.折立(おりたて)温泉
川沿いに旅館が並ぶ山間の静かな温泉地。少しぬるめの温泉には湯治目的に訪れるお客様も大勢いらっしゃいます。家庭的なあたたかいおもてなしと豊富な湯量が魅力。
効能:神経痛、リウマチ、動脈硬化症等
<魚沼から行く尾瀬ルートへのアクセス>越後観光バス・折立温泉バス停をご利用ください。
折立温泉の宿泊施設詳細はこちら
5.薬師温泉
芯まで温まり湯冷めしにくい温泉。高台に位置し、宿は「やまびこ荘」があります。四季を体感できる野菜収穫や川遊びなど各種体験も受付けています。
効能:五十肩、冷え性(冷え症)、関節のこわばり、関節痛など
<魚沼から行く尾瀬ルートへのアクセス>越後観光バス・湯之谷中学校前バス停(薬師温泉から徒歩約8分)をご利用ください。
薬師温泉の詳細はこちら
6.銀山平温泉
越後駒ケ岳や荒沢岳など雄大な山々に囲まれ、冬期は豪雪のため冬仕舞いする温泉地。大自然に包まれたような雰囲気で、温泉をゆったりと楽しめます。
銀山平温泉の詳細はこちら
まとめ:尾瀬までの道のりも楽しめる!魚沼から行く尾瀬ルートは魅力いっぱいのルートだった!
見どころいっぱいの尾瀬と、その尾瀬まで向かう道中も魅力がたくさんの「魚沼から行く尾瀬ルート」をご紹介しました。
その時々しか見ることのできない景色を求めて、魚沼の温泉・観光と共にぜひ尾瀬を楽しんでみませんか。
一度行けばきっとあなたも尾瀬のとりこに♪
2024尾瀬トレッキングマップダウンロードはこちら(パンフレットページ)
その他、尾瀬に関する詳細情報はこちら(尾瀬保護財団公式ホームページ)
魚沼に残る歴史ロマン尾瀬三郎物語はこちら